16 道成寺
      

  僧・安珍が清姫という女に執心され、紀州(現・和歌山県)の道成寺に逃げ込んで
釣鐘の中へ隠れる。 追って来た清姫は、女の情念をもって蛇に変化し、この鐘に
巻き
付いて炎を吐き、安珍ともども鐘を焼き尽くした、という伝説があった。
  その後、道成寺に新しく鐘をつくることになった。新しい鐘は、鐘に清姫の怨霊が
とりつくことを恐れ、女人禁制にされた。ところが、一人の白拍子が現われ、舞いを
舞わせて欲しいと申し出る。この白拍子、実は清姫の怨霊であった…。
 この話は古来有名なもので、能、歌舞伎などでいろいろ演じられている。壬生狂言
では清姫の怨霊を蛇体(鬼)として表現している。